2018.06 岩手・秋田県境
 八幡平〜乳頭温泉縦走










所持品:食糧8食分

単独

このルートは「裏岩手縦走路」
とも言われています。
(盛岡から見て岩手山の裏側だから)

2泊3日のルート上に日本百名山は有りませんが、
入山口と下山口に有名な温泉が多く、
また、静かな山旅が出来るという事で、
静かなブームの山域です。

公共交通利用
行き 舞浜〜東京〜盛岡:JR、
盛岡〜八幡平:岩手県北バス
帰り 鶴の湯〜田沢湖:羽後交通バス、
田沢湖〜盛岡〜東京〜舞浜:JR




  2018.06.19

05:10 早朝に自宅を出ます。

今日の目的地は、大深山荘。 
八幡平頂上バス停から約4時間歩きます。




06:32 東京駅から「はやぶさ1号」
新函館北斗行に乗る。
これに乗らないと、
盛岡駅→八幡平のバスに間に合わないのです。



バスは藤七温泉を過ぎて終点間近。

バスの中から縦走路が見えてきました。



11:25 バスを降りて20分ほど車道を戻ると、
登山道入口に到着です。

広くて風通しの良い場所ですが、車道脇なので、
もう少し歩いてから食事にしようか。



12:01 本日の最初のピークであり、
今回縦走の最高峰である
畚岳(もっこだけ)1577mに到着だ。

やはり、今回の縦走路では最高の眺望であり、
ここで引返す登山者が2人組×2組いました。

結局この先、鶴の湯までは人には逢いませんでした。



西側の眺望。

森吉山は存在感があります。



下って来た八幡平です。

東北地方には2000mを超える山は少ないから
貴重な1613mの山です。



これから向かう大深岳方面です。



今回のゴールは、秋田駒ヶ岳に近い
乳頭温泉鶴の湯です。



このような、雪上の歩行もあります。

気を付けないと、
「快速谷底行」になってしまいます。



次のピークの手前にて。

超えて来た畚岳が高い!



次のピーク 諸桧岳。

この山域を象徴するような山容です。



小さな沼があって、そこに咲く花。



ミズバショウです。

ミズバショウは、
この先でもよく見られました。



13:45 諸桧岳1516mに到着。

山頂は広い草原になっている。



その広い草原です。



14:00 先程よりも高いところ。

こちらの方が諸桧岳の
本当の山頂のようです。



諸桧岳山頂の眺望。



14:25 石沼

このコースには沼がたくさん有りました。



石沼の畔から行く先の登山道。

この付近の樹木は、
アオモリトドマツがメインでした。



15:05 前諸桧岳1481m

2m近い高さのクマザサで、視界は有りません。



進行方向の登山道です。

見えているのは大深岳。
今夜の宿 大深山荘らしき建物も
小さく見えます。



少し下れば眺望が開けました。

コース上で最難関の曲崎山も見えている。



綺麗な沼。

名前は分かりませんが、
コースから見えた
最大の沼でした。



次のピーク 嶮岨森に近づく。

暑いから15分の休憩にした。



こちらは鏡沼。



嶮岨森1448m

本日最後のピークです。



16:43 本日の宿 大深山荘に到着しました。



最近改装されたとか。



中は快適です。

今日は私ひとりの貸切でした。

この日は、サッカーワールドカップ
コロンビア戦を
聞きながら床に着く。

私ひとりの貸切だから、
ラジオも堂々と聞けた。



一休みして、暗くならないうちに水場へ。



  2018.06.20




大深山荘の夜明け。

昨夜は星空も大変綺麗で、赤く明るい火星と、
アンドロメダ星雲が印象的でした。

05:00 大深山荘を出発。



歩きはじめたら地上には雪、空は霧

結局この後は青空は見えませんでした。



源太ヶ岳方面の分岐点のはず。

地図と磁石をよく見て確認しよう。



進行方向の関東森方面です。



05:22 大深岳1541mに到着しました。



05:50 三ツ石山方面との分岐点。

9割以上の登山者はこちらに向かうはずです。



私が行く関東森方面は、
いわばローカル線です。



たちまち、こんな感じの道。

クマザサが大きく伸びて
登山道を隠しています。

おまけに朝露でぬれたクマザサの葉を
体で押せば、
体じゅうびしょ濡れでした。



霧も深くなり、・・・



残雪で登山道がどちらに続いているのか
分かりづらい。

でも、焦ってはいけない。

幸い寒くはないから、たばこ休憩し、
地図と磁石を出して進路を確認しよう。




小さな沼の畔で休憩。



ツマトリソウの様な白い花がたくさん。



08:30 関東森1154mに到着しました。

何故山頂を〇〇岳や〇〇山と言わないで、
「森」なのか?

それは恐らく平らで明確なピークではなく
樹林で覆われているから? なのでしょう。

本当の理由は解りませんが。



休憩20分後、八瀬森方面に進みます。



草原の中を横切ります。



09:07 八瀬森山荘に到着しました。

どうやら水場は過ぎてしまったようだ。
先程の草原の中の小さな流れが
水場だったようです。

でも、水は充分有るから戻らず。



雨が降って来たので、
ここで早お昼を取ります。

少々古い小屋ですが、
布団・毛布が置いてありました。

09:50 八瀬森山荘を出発。



本日の3番目のピーク 八瀬森1220mに到着。

この辺りは倒木が多く、障害になっている。
乗り越えたり、藪の中を迂回したり、潜ったり
体力を消耗します。



ここ八瀬森付近の樹林は、
アオモリトドマツに混じって
ブナの大木も見られます。



11:20 長い登りが続いているから、
曲崎山の登りに掛かっているのでしょう。

花が多い岩陰で、風を避けながら休憩10分。

はじめての山。
濃霧の中で慎重に地図を確認しよう。



11:53 曲崎山1333mに到着しました。

しかし下りは岩場が有って、
ゆっくりと降ります。



13:20 本日5番目のピーク
大沢森1178mに到着しました。

もう既に体じゅうがびしょ濡れです。

雨具で雨やクマザサの葉水は防げますが、
下着は汗で濡れています。



樹木はブナが主役になりました。

ブナ(橅)は、なぜ
「木へんに無」かと言いますと、
材木に加工しても、時間経過と共に
曲がってしまい
建築資材や家具に
使い物にならないからだそうです。

人間の立場からのストレートな表現ですね。
なので、過去には「橅退治」
が行われた時代もありました。
伐採した橅に代わって
植林されたのは「スギ(杉)」でした。



大きなフキの葉っぱ。

茎も1.5〜2センチあります。
夕食のおかずに2本頂き!



立派なブナの大木。



14:30 今夜の宿 大白森山荘に到着しました。

この日も山中で誰にも逢わず、
小屋でも貸切でした。



積雪期は2階から小屋に入れます。



毛布を4枚お借りしました。



この付近は、タケノコ(ネマガリタケ)
を取りに来る人が多く、その人達が
置いていった本でしょうか?

本の内容は山とは関係ないものでした。



  2018.06.21




今日は、自宅に戻らなければならない日。

04:30 大白森山荘を予定より早目に出発。

予想通り、背丈よりも高いクマザサが
登山道を隠す。
そんな時は焦らず、しゃがみ込んで見渡す。
すると、人の踏み跡が見つかるはずです。



大白森の山頂の一角に到着したようです。

何という解放感・・・!



05:25 大白森1217m山頂に到着しました。

今回の登山で一番楽しみに
していた山(草原)です。

この山(草原)を秋田駒ヶ岳の男女岳
から見ると
まるでゴルフ場のように見えました。



山頂付近には、池塘がたくさん!



たぶんあそこが本当の山頂でしょうか?

もちろん立入禁止になっています。



さらに南下して
06:15 小白森1145mに到着しました。



草原は先程の大白森よりも狭いものの、
高山植物の花は多かったです。



雨は小降りになったので、20分の休憩です。



晴れてほしかったなぁ。



どうやら無事に下山出来たようです。



08:25 鶴の湯に到着しました。

ここで、本当に2日ぶりに人に逢いました。!



鶴の湯の日帰り入浴は10時からなので、
写真左側の2号館(無料休憩室)で、
ビールを飲んでひと休み。



時間が有り余っているので、施設内散策。



写真正面が、鶴の湯最大の
「混浴露天風呂」です。

この後勿論温泉に入って、
11:40分の送迎バス・路線バス
・新幹線に乗り継いで

18:15 浦安自宅に着きました。


最後までご覧くださいまして
ありがとうございました。

舞浜荷駄隊。